赤ら顔

赤ら顔は、皮膚の表面近くにある毛細血管が拡がって透けてみえることで、顔が赤くなる状態の総称です。頬がりんごのように赤い、ちょっとした刺激ですぐに顔が赤くなる、赤いしみが目立つ、にきびの赤みが消えないなど、いろいろな症状があります。

原因もさまざまあります。アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、酒さ、にきび、血管腫、毛細血管拡張症、更年期の症状など多岐にわたります。

 当院では、症状の程度や血管の太さ、深さなどを診察し、診断をしたうえで治療を行います。赤ら顔は酒さや脂漏性皮膚炎などの炎症性疾患では、内服や外用薬などの薬物療法で改善する例もありますが、頬部の拡張した血管や、鼻の周囲に樹枝状に広がる細い血管拡張はなかなか通常の薬物療法では改善しません。薬物療法で改善しにくい場合の治療として光線治療(ノ―リス)、YAGレーザー、シルファームなどの機器を使用しています。特に、ノ―リスは赤ら顔の治療として良く使われるVビームで改善しなかった赤ら顔にも有効であると報告されています。

治療

当院では効果が知られている治療をいくつかご用意しており、症状に合わせた治療を行います。

ノ―リス

ノ―リスは、日本国内で血管病変の光治療器として唯一薬事承認を取得している機器です。特殊な光(波長530~950nm)で複数の色素に反応をおこし、赤ら顔、血管腫、しみやそばかすなどの色素性疾患、毛穴の開き、にきび、小じわなどの肌トラブルを治療します。赤ら顔の治療としてこれまではVビームというレーザーが中心でしたが、Vビームよりもダウンタイムが少なく、有効であることが報告されています。*2023年12月から開始しています。   

YAGレーザー

当院ではシネロン・キャンデラ社のGentleMax Pro®を使用しています。このレーザー機器のロングパルスYAGレーザーは、赤ら顔のほかに、血管腫、イボ、しわ、医療脱毛などの治療ができます。当院では症状に合わせてノ―リスとYAGレーザを使い分けています。

シルファーム

シルファームは、極細の針を介して皮膚に高周波のエネルギーを伝えるマイクロニードルRFといわれる治療機器です。従来のレーザーでは治療がむずかしいとされていた肝斑の改善が期待できるほか、赤ら顔、毛穴の開き、しわ・たるみ、妊娠線や肉割れといった症状の改善を目指すことができます。施術を受けた後に皮膚が元の状態に戻るまでのダウンタイムが短く痛みも少ない施術です。シルファームは日焼け後の肌や目もとの施術も可能です。通常のレーザー治療では、光やレーザーが色の黒い眼球に反応することがないよう施術中は保護のためにアイガードを使用しますが、シルファームではアイガードが不要なため、目尻やまぶたの上への施術も可能です。肝斑の悪化させずに治療したい場合や、ダウンタイムがない治療を選択したい場合に使われます。     

薬物療法

➀メトロニダゾール外用:2022年から保険適応になった酒さの治療薬です。

②アゼライン酸外用薬:ロート製薬の外用薬です。にきびや赤みに有効です。酒さの治療  薬として海外では推奨されています。

③トラネキサム酸ローション・クリーム

④アイファガン(ブリモニジン):海外では酒さの赤ら顔治療薬として認められています。血管収縮作用があり、塗布後30分で効果がみられ10時間程度持続するといわれています。

⑤漢方薬

➅抗菌薬

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